自由な時空間 - B級読書, ITC活用, 日々考えること・感じることなど

 徒然にて・・・


(Nov. 6, 2014) 画一的な英語教育の問題点

[注: Amazon Kindle (電子書籍)版の「まえがき」からの転載です。」]

 本日『ラッセルの英語−熟語篇2』をアマゾンの電子書籍(Kindle)として刊行しました。

 「熟語篇1」同様,100個の熟語をとりあげ,それぞれ,ラッセルの著書からの用例と,信頼できる英英辞書等から多くの参考例(文)を掲載しています。ラッセルの著書における用例は名言や警句になっているものが多く,英語の学習用としてだけでなく,ラッセル思想に親しむためにも役立ちます。辞書に掲載されている例文だけではなかなか理解しにくかったり記憶できないことが多々ありますが,ラッセルの英文は曖昧なところがほとんどなくわかりやすく,世界的に名文として評価が高いものですので,安心して学習できます。また参考例としてあげた多くの例文でいろいろな使われ方を確認すれば,より効果的な学習ができるだろうと考えています。

 「ラッセルの英語」シリーズ出版の主な目的は以下の3つです。

 1.ラッセルの多数の著書の中の格言・警句及びそれ以外の模範的な英文を,英語学習の材料として提供すること
 2.ラッセル思想学習のための材料を提供すること
 3.誤訳や不適切な訳を指摘していただき,バートランド・ラッセルのポータルサイトに掲載してあるラッセル関係のコンテンツを修正・改定し,よりよいものにしていくこと
 (
ポータルサイト http://russell-j.com/)

 最近の教育現場では,コミュニケーション英語が中心で,思想系あるいはカルチャー系の英文で学習することが少なくなっているようです。英語圏の人々からみれば英語は話せて当たり前のことなので,英語による日常会話はできるが話の中身(内容)のない日本人はまともに相手にしてもらえません。むしろ,英語は片言であったとしても,中身のある話ができる日本人と知り合いになりたいだろうと思われます。

 今日本で進められようとしている,小学校からの英語教育の充実,コミュニケーションを中心として英語教育の充実は,10年後にはきっと失敗だったということになるだろうと予想しています。

 今後ますます英語の能力は必要となり,英語教育の充実は必要です。しかし,それは全国民に強制的に課されるべきものではなく,必要な人が自発的かつ徹底的・集中的に学習できるような環境の整備こそが重要です。明確な目的がなく,ただ漠然と学習しても,知識や技術は身につきません。

 それぞれの人に与えられた時間には限りがあります。英語だけでなく,数学も,理科(自然科学)も,情報も,現代人が学ぶべきものは非常に多くあります。英語に多くの時間をとられれば,他の大事な分野の勉強がおろそかになります。
 企業の場合は,英語習得を強制するのもやむえませんが,国家公務員までも英語の点数が何点以上なければ採用あるいは昇進させないというやり方はいただけません。

 よく考えもしないでコミニケーション中心の英語教育を推進しようとしている政治家も多くいます。しかし,政治家の場合はもっと論理的に物事を考える力が必要です。従って,「論理的に考えられない政治家は国家に重大損害与えるおそれがあるので,数学の国家試験で80点以上とれないと政治家になれない」としたほうがよいかも知れません(半分冗談で半分本気)。

 教科書検定もそうですが,日本においては画一的な教育があらゆるものに行き渡っています。新しいものをどんどん生み出していかなければならないこれからの日本及び日本人にあっては,もっと自発的な考え方を重視するように,そろそろ発想法を変えていただきたいと思うしだいです。


(Sept. 20, 2014) 宗教ビジネスの一貫としての出版活動?

[注:「ラッセルのポータルサイト用公式メルマガ n.397の編集後記からの転載です。」]

 大川隆法『比較幸福学入門』という本が最近発売されましたが,先日アマゾンのサイトで,その目次のなかに「ラッセル」という文字があるのを発見しました。(東大法学部卒の)インチキ宗教家の書いた本など読みたくないところですが,ラッセルについてふれているということであればまったく無視するわけにもいきません。とはいっても,購入する気にはなれないので,書店で立ち読みしてみました。

 読んでみてビックリしました。中身がほとんどない上に,116ページの本は,四六版よりもサイズが小さく,活字も非常に大きいので,普通の本にしたら分量的には実質20ページたらずのものでした。書いてあるのは,ラッセルの『西洋哲学史』(原書)を東大の学生の時に読んだが,内容が少し難しかったとか,ラッセルは宗教や神のことにほとんど触れていないので限界があるとか,ラッセルの著書の「内容」についてはまったく言及していませんでした。
 ラッセルの『幸福論』についてはひとこと触れているだけですので,「ラッセル」というキーワードを目次に入れることは,商行為としては「誇大広告」というべきものです。ヒルティとアランの幸福論との比較もまともになされていません。宗教を厳しく批判するラッセルは最初から問題外だが,3大幸福論ということで触れざるをえなかったというの実情でしょうか。

 大川隆法はこれまでに1600冊の本を出しており,ギネス記録を持っているということですが,1時間おしゃべりをしてそれをそのまま本にして,教団の出版社から発行すれば'いっちょうあがり'ですから,2,000冊でも3,000冊でもそれほど難しいことではありません。(それに,幸福の科学出版社の本を置くと,書店は販売協力金をかなりもらえるそうです。つまり出版はあくまでも布教活動の一貫ですが,このような費用対効果の少ない,不当な価格の「高額商品」が売れるとは思われません。結局,信者から巻き上げたお金を,自分の名誉欲・権力欲のために使っているというのが真実のようです。)
 ラッセルのポータルサイトに今あげてあるラッセルの言葉がそのままあてはまります。
「世界における有益な仕事の半分は,有害な仕事と闘うことから成り立っている。'事実を正当に評価する'ことを学ぶために少し時間を費やしても,それは時間の無駄とはならない。その後(学習後)になされる仕事は,活力を刺激するために絶えず自我を膨張させる必要のある人たちがする仕事よりも,ずっと有害でなくなる傾向がある。」
Half the useful work in the world consists of combating the harmful work. A little time spent in learning to appreciate facts is not time wasted, and the work that will be done afterwards is far less likely to be harmful than the work done by those who need a continual inflation of their ego as a stimulan930,
From: The Conquest of Happiness, chap.4: Boredom and Excitement.)
 政治家は,自分の考えと違っていても,宗教団体が応援してくれれば,地盤が固まるので,宗教団体に甘い人が少なくありません。宗教をビジネスとしてやろうとする人(もちろん教祖は自分を「神」の化身にしたてあげます)がけっこういますが,信ずる人人(なんでもいいから絶対的な何かを信じたい人)がいる以上,廃れることはありません。


(Sept. 5, 2014) 福田和也氏の誤解・曲解:同性愛疑惑

 [松下彰良(編)『ラッセル年譜−1872-1970』(アマゾンの電子書籍・Kindle用)の「まえがき」からの転載です。]
 
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00N4EHRH8/ref=as_li_tf_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B00N4EHRH8&linkCode=as2&tag=russellj-22
 [松下彰良(編)『ラッセル年譜−1872-1970』まえがき]

 この『ラッセル年譜』は,ラッセルの著書(日本語訳及び原著)を読む時に,必要に応じて参照していただきたいとの思いからまとめました。簡単すぎず,また研究年譜のように詳しすぎて使いづらいということがないように工夫してみました。

 ラッセルが執筆した著書や論文等は,500ページの単行本にすると少なくとも200冊以上になるだろうと言われています。また,ラッセルは,一人の人間の行ったとは信じられないくらい,多岐多様なことをなしとげたり,経験をしています。ラッセルの思想の発展及び生涯は複雑であり,また毀誉褒貶がはげしいため,誤解されることも多く,そのために,食わず嫌いでラッセルの著書を読んで見ようとしない人も少なくありま せん。
 たとえば,誤解・曲解の一例をあげてみますと,評論家の福田和也氏は『大丈夫な日本』(文春新書)の中で,何の根拠もしめさずに,ラッセルは同性愛者だと決めつけています
 「・・・。ロレンス自身は,第一次世界大戦のときには2つの大きなショックを  受けています。彼は反戦的だったし,友人であった哲学者バートランド・ラッ  セル,経済学者ケインズもそうでしたが,このふたりは同性愛関係でした。戦争中,ラッセルらの招きに応じて,ケンブリッジ大学に滞在したときのことです。
  ある晩,ラッセル邸に宿泊したロレンスは,寝室から降りてきたケインズのパジャマ姿を目撃する。ロレンスは,ケインズの姿に,かつて見たことのないような醜悪さを見出します。それは単純に,同性愛の匂いに反応したのではない。むしろ20世紀の天才経済学者,おそらく当時のイギリスの,最高の知性人のなかに,  底知れぬ醜悪なものを見てしまった。その知性の核心から匂ってくる腐臭をまざまざと嗅いでしまったのではないでしょうか。・・・。いずれにせよ,ケインズやラッセルのような,一国の経済政策を左右し,あるいは世界平和を唱えて活躍するような知識人たちこそが,人間から生気を奪い,技術と金銭のもとで生命を衰  退させ,人間性を消毒し,自由や平和の名のもとに大量破壊を誘発する,真の生命と無縁な怪物ではないのか,とロレンスは疑うようになるのです。・・・。要するに,文明の進歩の先には人間の居場所はどこにもない,というような感覚をロレンスは持ったわけです。・・・。」(同書pp.125-127)

 この記述をそのまま真に受けて,某ブログにそのことを書いたりしている人がいます。多分福田氏の読者は多いことから,ラッセル=同性愛者と思っている人はけっこういるのではないでしょうか? ケインズは同性愛で有名ですが,ラッセルはまったく違います。それにラッセルは自分が同性愛者であれば,隠すようなことはしません。

 先入観なく素直に『ラッセル自伝』などを読めば誤解することはないはずですが,人には好き嫌いがあり,先入観をもって読むために,福田氏のような誤解(曲解に近い)が生まれてしまいます。福田氏はPHP文庫で『ひと月百冊読み,三百枚書く私の方法』という本を出していますが,このよおうな杜撰な読み方で,月百冊読んで書き散らしているようでは,困ったものです。

 ラッセルは,どちらかといえば,同性愛に対し嫌悪感をもっていました。しかし,人様々であり,多様な権利を認めるべきだとの思いから,同性愛者を擁護する発言を何度かしています。それも早とちりの原因かもしれません。(ラッセルが同性愛者をむしろ嫌悪していたことについては『オットリン,破天荒な生涯-ある英国貴婦人の肖像』(彩流社)を読めば容易に理解していただけると思います。しかし,700ページ以上の大冊なので,次のページに抜き書きしておきました。福田氏の指摘が誤解あるいは曲解であることがよく理解していただけると思います。
http://russell-j.com/cool/kankei-bunken_shokai2013.html#br2013-3
   どのような思想傾向や趣味を持っている人であっても,考えることに喜びを感じることができる人にとって,ラッセルの著書はいわば「宝の山」です。福田氏のような誤解や曲解のためにラッセルの著書を読まない,あるいは読んだとしても先入観を持って,ラッセルのあら探しをするために読むというのでは,読書の楽しみが半減してしまいます。

 ラッセルは自分が間違っていると気づいたらそれをすぐに認めて自説を修正します。しかし,よほどひどい間違いでない限り,過去に出版したものを,辻褄をあわせるように訂正することは余りしません。部分的な修正をするよりは,新しい著書や論文を書いてその中に,自分の間違い及び現在の考えを記述したほうがよいと考えます。
また,過去の間違いは歴史的ドキュメントとして残しておくのもよい場合があると考えたりします。

 『ラッセル自伝』やラッセルに関する定評のある伝記を精読した後に,ラッセルの著作に親しんでいただくのが一番よいと思いますが,それらを読んでからラッセルの著作を読むことは,多忙な現代人には難しいかも知れません。
 ということで,この『ラッセル年譜』を手元において,ラッセルの著作を楽しんで読んでいただければ幸いです。
  この年譜を参照していただき,詳しいことは,必要に応じ,多数挿入してある関連ページへのリンク(URL)をクリックすることにより,ラッセルのポータサイト上の(『ラッセル自伝』などの)詳しい情報を閲覧できます。
 ご活用のほど,よろしくお願いします。 (May 17, 2014)「ダウントン・アビー −貴族とメイドと相続人」(ラッセル理解の一助))

 先週の日曜日から,全7回の予定で,英国貴族(グランサム伯爵家)の姿を描いた「ダウントン・アビー −貴族とメイドと相続人−」(ただしNHK放送では,サブタイトルは「華麗なる英国貴族の館」となっています。)の放映(NHK総合夜11時〜)が始まりました。明日第2回目の放映があります。
 ご覧になった方はおられるでしょうか? NHKのホームページには以下の紹介がのっています。
  
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/downton/
舞台は20世紀初頭,イギリスが近代化へ向けて動き始めた時代。イギリス田園地帯にある大邸宅 “ダウントン・アビー”で,貴族や使用人たちの間で繰り広げられる愛憎劇に世界中が釘付けになった超話題作!
脚本家ジュリアン・フェローズ自ら爵位を持ち,イギリスに実在する本物の城で撮影された。当時の貴族ワールドをリアルに描き,エミー賞,ゴールデングローブ賞,BAFTA(英国アカデミー賞)ほか,数々の賞を受賞。ギネスブックで「もっとも評価の高いテレビドラマ」に認定された。
 ということで,お薦めの番組です。

 第3代伯爵家を継いだバートランド・ラッセルの理解にも役立ちます。ただし,ラッセルの場合は,伯爵といっても大きな違いがありますので,注意が必要です。ラッセル家は,ベッドフォード公爵家を代々継いでいますが,限嗣相続制度(男子のみが爵位を,また所領をはじめとした全財産を,継ぐ決まり)の関係で,本家か分家か,長男かそうでないか,で事情がかなり異なります。
 ラッセルの祖父は長男ではないので,公爵や伯爵のような爵位をつぎませんでしたが英国の総理大臣を2度務めた功績が認められて,新たにラッセル伯爵家を創始しています。父親は第2代目を次ぐ前に(ラッセルが幼い時に亡くなってしまいましたので),祖父が亡くなった時に,兄が2代目をついでいます。ラッセルは貴族制度に批判的でしたので,自分がラッセル伯爵家を継ぐなどということは念頭にありませんでしたが,兄には息子がいなかったために,3代目を継がざるをえませんでした。当時の英国は限嗣相続制でしたので,(お墓のことその他のこともあり)伯爵家を継がざるを得ませんでした。しかし,ラッセルは,貴族制度をよいとは思っていませんでしたので,自ら伯爵を名乗ることはありませんでした。(なお,ラッセルには男の子が二人いましたが,長男は統合失調症(昔は分裂症と言っていました)になりましたので,次男コンラッド(ケンブリッジ大学政治学教授)が四代目を継ぎました。
 ラッセル家の本家であるベッドーフォード公爵家は英国で一,二を競う広大な所領を持っていますが,祖父が創始したラッセル家には所領はありませんでした。祖父が住んでいた Pembroke Lodge は ロンドン郊外の Richmond Park の中にあり,広い邸宅ですが,これは祖父の持ち物ではなく,ビクトリア女王から祖父母が生きている間のみ居住を許されたものです。
 ラッセルも,2万ポンド(今の貨幣価値にすると2〜4億円くらいか?)の財産を相続していますが,これも第一次大戦までに,いろいろな用途に使い(また,T. S. エリオットなど困っている人にあげたりして),英国で法律で決まっている離婚の時のための準備金(数百万円か)を除いて全て使ってしまいました(ラッセルは著作活動で生活できる自信がありましたので,こういことができました)。
 ラッセル「伯爵家」の懐具合について誤解しないためには,最低限以上の事情を頭にいれておいた方がよいと思われます。



(Mar. 1, 2014)『九大英単−大学生のための英語表現ハンドブック』の発売

(「ラッセルのポータルサイト公式メルマガ」n.368から転載)

 また花粉症の季節がやってきました。私も2,3日前から,目と鼻をやられており,今日,薬を買いにいこうと思っています。

 大学の出版部(通常は財団法人の形をとった出版会)で最初に基本英単語に関する参考書を出したのは,東京大学教養学部の『東大英単』(2009年3月)ですが,続いて『京大・学術語彙データベース 基本英単語1110』(2009年6月)及び『東工大英単 ―科学・技術例文集 』(2011年12月)が出されました。東大や京大のものは科学技術分野が弱いので,納得し,大学で出される英単語シリーズはこれで終わりだろうと思っていまし た。
 ところがアマゾンの新刊情報によると『九大英単−大学生のための英語表現ハンドブック』が2月22日付で出版されたとあります。書店の店頭でまだ見ていないですが,2番煎じということはないでしょうか?
 宣伝(内容紹介)文によれば次のような違いがあるそうです。
大学★1年次で最低限これだけは習得したい英語表現を精選。← しぼっています。
単語だけでなく,「第II部は,基本動詞を中心とした★句動詞やフレーズを収録。」
また,「第III部は,・・・★場面別の表現を集めた。」」
さらに,「★例文の音声データがHPからダウンロードできます。」
 旧七帝大のうち,東大,京大,九大から出されたので,他の4大学も出すようなことがあるでしょうか? 阪大や東北大あたりが,何か新機軸をだして出版するかも知れないですが,3番煎じはさらに工夫をしないと,自分の大学の学生しかほとんど購入する人はいないだろうと想像されます。



(Jan. 28, 2014)「(ほぼ日刊)バートランド・ラッセルの言葉366」創刊!>

 本日,「(ほぼ日刊)バートランド・ラッセルの言葉366」を創刊しました。
 「バートランド・ラッセルの英語」の姉妹誌です。
 「ラッセルの英語」では,英語の学習に参考になりそうな例文をラッセルの著作からご紹介していますが,「ラッセルの言葉366」では,日本語にした場合の内容に注目して,ラッセルの発言をご紹介していきます。
 読者と一緒に育てていきたいと思っていますので,誤訳や不適切な訳等がありましたら,お知らせいただければ幸いです。
 
http://archive.mag2.com/0001626338/index.html



(Jan. 20, 2014) 國分功一郎『暇と退屈の倫理学』におけるラッセル『幸福論』の「誤読」について

 多分皆さんご存知だと思われますが,國分功一郎『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社)は,よく読まれており,2011年度紀伊國屋じんぶん大賞も受賞しています。,國分氏は若い人に人気がある新進気鋭の「哲学者」です。昨年末,TBSでしたか,テレビのニュース番組にも出ていました。

 この本は,ハイデガーからの引用が圧倒的に多いですが,次に多いのがラッセルの幸福論からです。
 しかし,独・仏の思想研究者によくみられるように,英米系の哲学者や思想家が書いた著作に関する「誤読」の多さには納得できません。ラッセルの『幸福論』のような,易しい(あまり誤読を生みそうもない)著作に関しても,どうしてこのように読んでしまうのかと,不思議でなりません。
 國分氏のように,哲学の博士号をもっている若い新進気鋭の研究者(柔軟な頭の持ち主)でさえ「誤読」するのですから,一般の読者で「誤読」する人が多くいても不思議ではないかもしれません。

 紀伊國屋じんぶん大賞の案内ページを見たところ,この賞は「読者がえらぶ人文書ベストブック」というサブタイトルがついていました。『暇と退屈の倫理学』をベスト・ブックにあげた投票者(読者)は多分,ラッセルの『幸福論』をまともに読んだことはなく,國分氏の記述をそのまま受け取ってしまったのだろうと,「納得」したしだいです。
 國分氏のラッセル『幸福論』の「誤読」については,下記のページに詳しく書きました。ご一読いただければ幸いです。

  
國分功一郎『暇と退屈の倫理学』におけるラッセル『幸福論』の「誤読」について



(2013.12.29その2)「(ほぼ日刊)バートランド・ラッセルの英語」の創刊

 「(ほぼ日刊)バートランド・ラッセルの英語」を12月21日に創刊しました!
 
http://archive.mag2.com/0001623960/index.html
 下記のページで無料購読の登録ができます。登録していただければ幸いです。
 http://russell-j.com/R3HOME.HTM



(2013.12.29)岩波の「買い取り方式」と某宗教団体の「宣伝兼用廉売方式」

 岩波書店から今年の10月に『岩波世界人名大辞典』が出版されましたが,29,800円と高価である上に,岩波書店は書店に対し「買い取り」を義務づけているために,まだどんな内容か確かめることができない状態にあります。
 地元さいたま市の大きな書店(浦和駅前ビルの中の紀伊國屋書店)にいっても置いてありませんでした。一番大きな須原書店にいったら1冊だけありましたが,お客が見て汚くしないように,ビニールで全体をカバーしたままのため,中身を見ることができませんでした! 先日秋葉原にいった時に,書泉グランデを覗いてみましたがそこにも置いてありませんでした。店員に聞いたところ,端末で調べてくれましたが,その店にも,書泉グランデの本店にもなく,「岩波さんは'買い取り'で厳しいですからね」と申し訳無さそうに言われていました。
 さいたま市の公共図書館もどこもまだ所蔵していません。県立図書館なら持っているだろうと,県立浦和図書館で図書館員にお聞きしたところ,まだ購入する予定はないとのことでした。県立図書館の大きな使命の一つは県民の文献資料調査の支援のはずですが,県立図書館でさえこのざまです。そういった大規模図書館は,単行本を10冊購入するのをやめにしても,こういったレファレンスツールを購入すべきと思いますが,残念ながら,どうもそういった意識はないようです。
 これに対し,O総裁が教祖をしている某宗教団体(創価学会ではありません。)の出版物の場合は事情がまったく異なっているようです。自分たちが出版している図書を置いてもらうだけで信者獲得のための宣伝となるからです。書店は「販売協力金」をかなり貰えることから,某宗教団体の本を置いている書店が多いようです。最初は,ここの書店主はこの宗教の信者なのかといやな気がしましたが,その事情を書店の人が教えてくれて,(最近の書店の窮状を理解するとともに)納得したしだいです。


(Dec. 7, 2013)「オーウェルの”素晴らしき"新世界"の実現」(「国家機密保護法」の成立)

 ついに昨夜,国家機密保護法が成立してしまいました。「ごく少数の国家機密」は必要だとしても,支配者(権力者)や官僚の習性として,あれもこれも「国家機密」や準国家機密に指定してしまいそうです。
 それだけでなく,官僚は,情報セキュリティを高めるという名目で,(国民への奉仕者として,また,情報公開の立場ではなく)支配や管理をしやすくするために,一般国民に対してだけでなく,同じ官僚や公務員であっても職位や立場によってアクセスできない情報を必要以上にどんどん増やしていきそうです。
 地位の高い人物に関する「不都合な情報」は「国家機密」や「個人情報」ということで守られることになりますので,権力者にとっては政治がやりやすくなります。まさに「由らしむべし知らしむべからず」の精神です。「オーウェルの"素晴らしき新世界"」の実現です。
 多分来週から,官僚・公務員の世界では,情報セキュリティ(情報の管理)強化のための検討に本腰が入っていくことになると思われます。「保身が命」の官僚や公務員にとって,上からの命令や指示に従順な人が大部分ですので・・・。



(Nov. 30, 2013)「ケネディ大統領暗殺事件と国家機密保護法?」

 ケネディ大統領(JFK)が1963年11月22日(金)に暗殺されてから今年は丁度50年ですが,ケネディの娘が最近駐日大使になったことから,ケネディ暗殺事件も再び話題にのぼっています。
 オズワルド単独犯行説には多くの疑念があり,現在でいえば国家機密保護法的な取り扱いで,多くの事柄が一般の人に知らされずに,ことが処理されてしまいました。FBIかCIAか,あるいはその他の国家機関が関わったとの謀略説が今でも多くみられますが,権力や武力を持った国家機関が首謀者の場合は,無実の人間を犯罪者にしたてあげることが簡単にでき大変恐ろしいことです。情報公開や報道の自由など,民主主義がしっかりと守られていれば,「民主主義国」ではかなり防ぐことができますが,40万件も国家秘密が(官僚などによって)指定されるとしたら(あるいは指定されている現状では),知らないうちに,飼いならされた監視社会(支配者や権力者に従順な,オーウェルの言う「国民が家畜化した全体主義国家」)になる危険があります。  ラッセルも当時,ケネディ暗殺事件の取り扱い方に強い疑問を持ち,英国のなかに「誰がケネディを暗殺したか調査委員会」なるものを設置し,米国での真相究明に協力しました。  http://russell-j.com/beginner/AB34-190.HTM
 http://russell-j.com/beginner/AB34-200.HTM<br>  ラッセルがまとめた「ケネディ暗殺に関する16の疑問」は『ラッセル自伝』第3巻第4章「ラッセル平和財団」の章末の書簡集に収められていますので,50週年の今年中に,ポータルサイトに邦訳をのせたいと考えています。



(June. 8, 2013)「弱者がより弱い者をいじめる社会」

(「ラッセルのポータルサイト」のためのメルマガn.330に掲載したものからの転載)

 株式市場を中心にあいかわらずマネー・ゲームがさかんです。ここ数日,日本の株価(日経平均)が急激に下がっています。低賃金で生活レベルが低くて成長余力の大きな時代から離陸しようとする,いわゆる高度経済成長期のような時期を除いて,株の世界は本来「大部分の人が儲かり損をする人が少ない」というのはありえない話(幻想)だと思われます。
 大体において,機関投資家が儲かり個人投資家の多くが損をする(餌食となる)世界です。しかし,宝くじと同様,あたかも「もしかすると自分も儲かるかもしれない(いや儲かりそうだ)」という幻想を与えようと宣伝がなされます(知人のあの人も大儲けしましたよ。今株式を買わないと機を失します。買うのは今でしょう!)。マスコミも煽ります。(多くの人が大損をすると,自分たちが煽ったことは棚にあげて被害を騒ぎ立てます。)
 株式市場(東証及び証券会社)にとっては多くの人が損をしようが売買が多ければ利益がでます。力のある政治家であれば,株価に影響を与える重要な情報を事前に知ることができます。自分や家族がインサーダー取引をしたら失脚しますので,親戚や仲間や支持者にそっとリークし,そういった人たちに利益をもたらします。すると,政治資金(献金)という形で還元され,政治家も懐をふやすことができるという仕組みになっています。田中角栄(個人)の場合は事前に線路や駅(鉄道)の新設情報をつかみ,同族企業に土地を買占めさせ大儲けしました。現代の政治家の場合も,株であったり,防衛産業からの政治献金だったりします。
 個人投資家で利益をだせる人は10年のスパンで資金を投入できる人です。あまりに高い時に買ってしまえばそういった投資家も利益を出すことは難しいですが,そうでなければ,10年間待つことが出来ればまず間違いなく利益を確保できると思われます。つまり,金持ちはますます金持ちになるという世界です。
 やはり,資本主義社会は弱肉強食の世界であり,ほっておけば確実に様々な格差が拡大していきます。社会主義よりも資本主義社会のほうが自由があってよいというのであれば,政府がそのような行き過ぎを是正する必要があります。しかし,今の安倍政権は「努力する人が報われる社会の実現」というキャッチフレーズで,ますます格差拡大の政策をとっているとしか見えません。象徴的なのが「生活保護費」のカットです。もちろん不正受給は防がないといけないので,発見したら厳し罰する必要がありますが,強い者が弱い者にけしかけて(宣伝によって),「弱い者がより弱い者をいじめる社会」にはしてはならないと考えます。  皆さん,どのようにお考えでしょうか?

 ラッセルのポータルサイトのトップページに昨日載せた以下のラッセルの言葉は教訓的です。「いじめ」の構造は,世界中に行き渡っており,強者は安泰です。
「ある日,学校(注:ラッセルが一時期経営していた Beacon Hill School)で,中くらいの背格好の少年が自分より小柄な少年をいじめているのを見つけた。  たしなめたところ彼は次のように答えた。「自分より大きな奴が自分をなぐる。そこで私は自分より小さい奴をなぐる。公平だよ。」  この言葉によって,この少年は,「人類の歴史」を要約してみせた。」
 それから,橋下・石原共同代表の物の言い方については次のラッセルの言葉が教訓的です。
「天才になるための秘訣の最重要要素の一つは,非難の技術の習得である。あなた方は必ず,この非難の対象になっているのは自分ではなくて他人であると読者が考えるような仕方で非難しなければならない。そうすれば,読者はあなたの気高い軽蔑に深く感銘するだろうが,非難の対象が他ならぬ自分自身だと感じたと同時に,彼はあなたを粗野で偏屈だと非難するだろう。」
 最近は化けの皮がだいぶはがれてきたようですが・・・。
 



(Apr. 29, 2013: 「海外に原発を売り込むことによって・・・」

 安倍首相は,現在海外歴訪の旅の途中。日経新聞(本日付)によれば,明日(5月3日),トルコとの間で,日仏連合(三菱重工業とアルバ社)による原発建設に関する政府間合意締結の予定とのこと。
 (福島原発事故を経験した)日本が脱原発できないようにするための手立てか? 現在の日本では原発を動かすには世論の抵抗が大きいので,海外に売りまくって原子力産業を温存し,時間をかせぎ,5年後,10年後に少しずつ再運転させていく作戦か? 原発を維持すべきだと主張している人たちのなかには,日本のエネルギー確保よりも原子力プラントがあれば核兵器をつくろうと思えばいづても短期間につくれるということを敵対国に理解させておきたいからだ(それが日本の「国益」だ)と考えている人も少なくない と指摘する人もいるが・・・,安倍さん! 一番の理由は国防の理由ですか?
 三菱重工業は日本最大の防衛産業の担い手であるが,私企業であっても,国防ということになると,抜け道がいっぱいあり,政治家と企業との関係は不透明な部分が多い。
 企業からお金をもらえば賄賂となり政治家も失脚してしまうが,「政治資金」という名目であれば蓄財が容易となる。それだからこそ,政治家は一代にして大きな財産を築くことができる。国民も,特に,地元のために働いてもらいたい選挙区の人間は,そういった不正は見てみないふりをする。
 そういった倫理性のあまりない政治家が,逆に道徳教育とか愛国心教育とかいって,政府にあまりたてつかない,自助努力,自己責任の持てる国民づくりをしたがる。支配管理する立場からみれば,そういった人間(国民)は美しいかもしれないが,思想や表現の自由を制限される国民にとっては,美しくも,心地よくもない。ま,そういった政治家を選んでいるんだから,2,3年後にひどい状態になって文句を言っても,「自己責任」かも知れないですが・・・。




(Apr. 29, 2013: 「米国のベストセラー本の誤訳を真に受けた勘違い」

 先日,見知らぬ女性から,バートランド・ラッセルのある言葉(「私たちに必要なのは,信じようとする意志ではなく,真実を見出そうとする意志である」の英語原文を教えてほしいとの問い合わせメールをもらいました。「ネットおかま」による悪戯ではなさそうだったので回答をしてあげたましたが,質問メールには,バートランド・ラッセルではなく,「バーナード・ラッセル」と誤記されていました。
 バートランド・ラッセルを「バーナード・ラッセル」と書く人は初めてですが,どうしてこのような間違いをするのか,理解できませんでした。
 「バーナード・ラッセル」という人が実在し,その人と混同してしまったのかと思い,Google の検索エンジンとアマゾン・コムで検索してみました。  その結果,同一人物とみられる人が,ウェブのQ&Aサイトでもまったく同じ質問をしているのを見つけました。また,米国でベストセラーとなった邦訳書(ブライアン・トレーシ『フォーカル・ポイント』)のなかに「バーナード・ラッセル」という言葉が含まれていることがわかり,公共図書館で確認しました。  つまり,米国のベストセラーの邦訳(片山奈緒美・訳,本田直之・監訳)なので,その人は疑わずに信じてしまったものと思われます。原著が間違っていたのか,邦訳者が勘違いしたかは不詳ですが・・・。


(Jan. 2, 2012: 「YouTube 動画の有益性」

 岩手県一関市在住の知人から頂いた年賀状に,東日本大震災の復興支援の活動をしておりYouTube に専用チャネルを開設して関連動画を投稿している,との便りがありました。
 YouTube のサイトで,「nitoh8491」を入力して検索すれば視聴できるとのことでしたので,早速検索して視聴してみました。
 
http://youtu.be/FdhbrM5XQ1o

 13分間ほどの動画(といってもスライドショー + 音楽)ですが,大変よくできていると感心するとともに,YouTube の有益性,利便性を今更ながら再認識しました。専用のデジカメやムービー・カメラではなく,YouTube用の動画をスマホでとれれば,ずっと活用範囲がひろがるはずです。今年の4月以降にスマホを購入「できたら」,活用してみたいと夢想しています。


(Nov. 24, 2011: 「不審なメッセージ(Facebook)」

 Facebook は登録しましたが,まだ活用していません。昨夜遅く Facebook を少し眺めていたところ,Facebook内で下記のような「不審なメッセージ」を受け取りました。
 ** ** ←女性の名前
 いきなりメッセージをしてしまってごめんなさい!
 どうしてもお話したいことがあってメッセージを送りました。
 facebook 内ではちょっと話づらいことなので,直接メールが出来ればと思います。
 fp5
 @ezweb.ne.jp

 (↑私の携帯メールアドレスになります。改行を直して下さい!)
  突然で驚かれたとは思いますがメール待ってます☆
 悪戯,あるいは詐欺のためのメールの可能性が高いと思いましたが,(Facebookは実名主義ということですので)そうでない場合は申し訳ないと思い,とりあえず「ご用件は何ですか?」と携帯メール送ってみました。
 するとしばらくして以下のような返事(携帯メール)が来ました。
 ご連絡が遅くなってすみませんでした!
 内容もお伝えしないままメールをお願いしてしまったので,送信した後に「こんな唐突じゃ迷惑メールと思われるかも・・・」と少し考え込んでしまっていたので,メールを頂けて本当に嬉しいです!
 実は私,芸能関係の仕事をしていて,某女性タレントのマネージャーしています。今回,突然ご連絡をさせて頂いたのは,タレント本人の希望で,どうしてもあなたとお話したいと・・・。
 タレント本人は最近までテレビや取材,雑誌の特集などで忙しく,私から見ても精神的に疲れてるようで・・・。お恥ずかしい話,私では彼女をケアできなくて・・・。ここまで心を閉ざすのははじめてなんです。
 急なお願いになりますが,彼女を助けてあげてくれませんか? 助けるというと語弊があるかもしれませんが,メールで普通の世間話などをしていただくだけで結構です。
 彼女と一緒にfacebookをいろいろ見て回ったところ,何か感じるところがあったらしく,「どうしても話をしてみたいから,連絡とれるようにお願いしてもらえないかな?」と彼女が久しぶりに自発的にアクションを起こしたのです。
 facebook内でお話して頂くのが一番早い方法だとは思うのですが,facebookはニックネームなどではなく。実名での登録を推奨されております。
 ファンの方などから猛烈なアプローチを受けることとなるのを回避する為,事務所からfacebookへの登録の許可が出ておりません。
 私は彼女の為に,なんとか連絡を取る方法を考えたのですが,事務所側にばれてしまい,無理でした。
 最後の手段として直接メッセージをお送りさせて頂いた次第でございます。
 本人のメールアドレスは事務所にて厳重に管理されており,私の立場で直接アドレスを送ることだけは出来なかった為,彼女がすでに利用しているSNSに彼女本人からの招待状を出させて頂く形にさせてください。
 招待状です。******(←URL)
 これで,ほぼ間違いなく悪戯,あるいは詐欺商法に引き込むためのメールだと判断しました。そこで,Googleで上記の女性の名前及び携帯メール・アドレスで検索してみたところ,予想どおり,次のページにあるように,この携帯メールアドレスに気をつけるようにとの呼びかけが載っていました。
 
http://dynabookz.exblog.jp/14911834/

 タレントのマネージャであれば,Googleでひっかからないはずはないですが,やはり情報はありませんでした。
 そこで,「Googleで検索したら,この携帯メールアドレスに気をつけるようにとの注意喚起がありましたよ!」と返事を送ってやりました。その後は,何も音沙汰はなくなりました。早速,Facebookで「** **」は偽名だと報告しておきました。やれやれ。

(2011.11.25 追記)
 携帯メールでこれまでウィルス付メールを受け取ったことはないですが,本日,悪意のある,ウィルス感染していると思われる,不審なメールが送られてきました。多分,一昨日の人物によるものだろうと思いましたので閲覧せずに削除しました。普段携帯メールは使わず,もっぱら Gmailを使っており,そういった迷惑メールは全てはじいてくれるので,その手にはひっかからないですが,わずらわしいことです。


(Oct. 1, 2011: 「自由な時空間(仮題)」スタート!)

 ホームページには公的なものと私的なものがあります。もちろん両方の性格を兼ね備えたものも少なくないですが,公私混同の恐れがあります。私が1996年にスタートさせた,英国の哲学者
バートランド・ラッセルのポータルサイト(ホームページ)も,公的なものと私的なものとが交じり合っていますが,できるだけ公的な性格を守り,余り自分のストレートな考えを言ったり,感情的な表現はひかえてきました。しかし,自分の考えや感情をもっと素直に表現したいという気持ちもあります。そこで,今回,私的なホームページを別途開設することにしました。
 内容はたいしたことにならないかも知れませんが,急がず,ゆったりと,いろいろ実験ができればと思っています。
 まずは,「B級読書」から。